商品レビュー 有機ヤシ加里の使い方と効果|作型別カリウム施肥、実・根が太る後半に切らさない
▼こんなお悩みを持つ方におすすめ
✓ 実つき・根やいもの肥大がいまひとつで、カリウムを足すべきか迷っている
✓ カリ肥料をいつ・どれだけ入れればいいのか分からない
✓ 化学肥料に頼らず、有機でカリウムを補いたい
実りの秋に向けて、根やいもが太っていく時期になりました。
今回は、縁の下の力持ちカリウムの効かせ方を、有機カリ肥料「有機ヤシ加里」を題材に作型別で特集します!
肥料の三要素のうち、窒素やりん酸に比べて、カリウムは「塩基バランスによる拮抗作用で施肥量が分かりづらい」と思われている成分ではないでしょうか。
私自身、カリウムは地下茎であるレンコンの肥大に重要な成分でありながら、適切な使用方法を掴めない時期がありました。
カリウムは、根や実の充実、そして作物の丈夫さに深く関わる縁の下の力持ちです。
とくに有機栽培では、カリ資材の選択肢が少ないため、どう補えばいいか迷ったことのある方も多いのではないでしょうか。
今回は、坂ノ途中の資材販売で扱っている有機カリ肥料「有機ヤシ加里」を題材に、そもそもカリウムが体の中で何をしているのか、そして果菜・根菜・葉菜それぞれで、いつ・どう効かせるとよいのかを、公的な情報をもとに整理します。
そもそもカリウムは植物の中で何をしている?
カリウムは、窒素・りん酸と並ぶ肥料の三要素のひとつです。
農林水産消費安全技術センター(FAMIC)の資料では、カリウムの働きは「根の発育を促す」と端的に整理されています。
窒素が葉や茎、りん酸が花や実に関わるのに対して、カリウムは根を中心に、作物の土台づくりを支える成分だとイメージすると分かりやすいと思います。
もう少し細かく見ると、農林水産省のサイトに掲載されている「園芸作物の栄養診断と土壌診断指針」では、カリウムは細胞液の中でイオンとして存在し、光合成でつくられた炭水化物(糖やでんぷん)の合成・移動・蓄積に役立つこと、蒸散を通じた水分の調節に関わること、そして根や茎を丈夫にして病害に強くすることが示されています。
糖やでんぷんを実や根へ送り込み、植物の土台を支える——カリウムはそんな役回りの成分です。
【ポイント】カリウムが足りない・多すぎるとどうなる?
同指針では、カリウムが欠乏すると、まず古い葉の先端が黄色くなり、それが葉のふちへ広がって褐色に枯れていくこと、根の伸びが悪くなって根腐れが起きやすくなること、果実の肥大が衰えて味や外観が悪くなることが挙げられています。
植物の中で移動しにくい成分のため、下の方の葉から症状が出るのが、カリウム欠乏の見分け方のひとつです。
一方で、カリウムは「多ければ多いほど良い」わけでもありません。
カリウムの過剰は、マグネシウムやカルシウムの欠乏を招くとされています。
これらの成分は土の中で互いに吸収を邪魔し合う拮抗作用が働くため、カリウムだけを入れすぎると、かえってカルシウムやマグネシウム欠乏などを引き起こすことがあります。
ここは土壌診断の結果を元に、意識しておきたい点です。
作型別・施用タイミングの考え方
カリウムの施し方は、大きく「元肥(植え付け前に土に入れる)」と「追肥(生育の途中で足す)」に分けられます。
生育の後半、実や根が太る時期にもカリウムは必要になるため、一度に全量を入れるより、作物の育ちに合わせて分けて効かせるのが基本的な考え方です。
作型ごとの勘どころを整理します。
果菜類(トマト・ナス・キュウリ・ピーマンなど)
収穫が長く続く果菜類は、実の肥大とともにカリウムの要求が高まります。
元肥で土台をつくったうえで、着果〜収穫期に追肥でカリウムを継続して供給していくと、実の充実を支えやすくなります。
糖やでんぷんを実に送り込む成分なので、「実が肥大する時期に切らさない」ことが目安です。
根菜・いも類(ダイコン・ニンジン・ジャガイモ・サツマイモなど)
根や塊根・いもが肥大する根菜・いも類は、カリウムの働きがそのまま収穫量の増加に直結しやすい作型です。
カリウムが「根肥」と呼ばれるゆえんですね。
肥大が進む時期にカリウムが不足しないよう、元肥+必要に応じた追肥で組み立てます。
ただし窒素が多すぎると「つるぼけ」で葉ばかりの生育になりやすいので、窒素とのバランスも大切です。
葉菜類(ホウレンソウ・コマツナなど)
生育期間が比較的短い葉菜類は、元肥中心の設計になりやすい作型です。
カリウムも大切ですが、葉物では窒素の入れすぎによる軟弱徒長や硝酸の蓄積のほうが問題になりやすいので、三要素のバランスを見ながら、控えめから調整するのが安全です。
量は「作物×土」で決まる——具体的な数値は栽培指針で
施肥設計には、「何kg入れれば正解」という万能の数字はありません。
適正なカリウム施用量は、作物の種類と、土壌診断で分かる可給態加里の量や塩基バランスによって変わるからです。
メーカーも施肥量の例について「各都道府県の栽培指針を参照ください」と案内しています。
まずはお住まいの都道府県が公表している作物別の施肥基準や、土壌診断の結果を参考に、施肥設計を組み立てていってください。
注目商品「有機ヤシ加里」
そこでおすすめしたいのが、坂ノ途中でも扱っているセントラルグリーン株式会社の「有機ヤシ加里」です。
① 有機ヤシ加里
原料はヤシ(パーム椰子の空房)で、これを灰にすることでカリウム成分を高めた資材です。
成分は「N0%、P1.8%、K31%、Mg1.5%」で、カリウムを豊富に含みつつ、実に関わるりん酸と、光合成に関わるマグネシウムも併せ持ちます。
溶けやすい水溶性のカリウムを28%含有しており、元肥にも追肥にも使えます。
水溶性のカリウムはさっと溶けて効きやすいため、先にお伝えした「実や根が太る生育後半に切らさない」という追肥の場面にも向いています。
有機JASに適合した資材(JASOM-170812)で、有機農産物の生産に使用できます。
価格は20kg入りで税込4,070円、5袋(100kg)まとめての場合は税込18,150円です。
化学的なカリウム肥料に頼らず、有機でカリウムを補いたい方の、元肥・追肥の選択肢としておすすめできる一品です。
まとめ
カリウムは、糖やでんぷんを実や根に送り込み、株を丈夫にする「縁の下の力持ち」です。
足りなければ下葉から黄化し、根や実の充実が落ちますが、入れすぎればマグネシウム・カルシウム欠乏を招きます。
だからこそ、元肥と追肥で分けて効かせ、量は作物と土に合わせて決めるのが、失敗しないカリウム施用の勘どころです。
有機でカリウムを補いたいときは、ぜひ「有機ヤシ加里」を選択肢に入れてみてください。
▼まずは商品ページをチェック
≫「有機ヤシ加里」の詳細・ご注文はこちら
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よくある質問
Q1. カリウム肥料は元肥と追肥、どちらで入れるべきですか?
基本は両方を組み合わせます。
実や根が太る生育後半にもカリウムは必要になるため、元肥で土台をつくり、作物の育ちに合わせて追肥で足すのが安全です。
とくに収穫が長く続く果菜類は、追肥での継続供給が向いています。
Q2. カリウムが足りているか、見た目で分かりますか?
不足すると、まず古い下の方の葉の先端から黄色くなり、ふちへ広がって褐色に枯れていくのが目安とされています。
ただし見た目だけでの判断は難しいこともあるため、土壌診断で土中の可給態加里の量を確認するのが確実です。
Q3. カリウムはたくさん入れれば入れるほど良いのですか?
いいえ。
カリウムの入れすぎは、拮抗作用によりマグネシウムやカルシウムの欠乏を招くとされています。
これらは土の中で吸収を邪魔し合う関係にあるためであり、適量を施肥することが大切です。
Q4. 「有機ヤシ加里」は有機栽培でも使えますか?
有機JASに適合した資材で、有機農産物の生産に使用できます。
ただし認定圃場での使用可否は、最終的にご契約の登録認証機関へご確認いただくのが確実です。
参考・引用元
・独立行政法人 農林水産消費安全技術センター(FAMIC)「肥料」啓発資料
https://www.famic.go.jp/information/koho/_doc/01_hiryo.pdf
・農林水産省サイト掲載「園芸作物の栄養診断と土壌診断指針」
https://www.maff.go.jp/j/seisan/kankyo/hozen_type/h_sehi_kizyun/pdf/siryo1.pdf
・坂ノ途中の資材販売「有機ヤシ加里」商品ページ
https://saka-shizai.i17.bcart.jp/product.php?id=9
・セントラルグリーン株式会社「有機ヤシ加里」製品情報
https://central-green.jp/publics/index/541/