植物はすごい──『つちの学校』に通い始めました(第3回)
2025-08-18
坂ノ途中の研究室 | 接点を持ったメーカー・生産者200社以上
小西 到也
つちの学校・第3回のテーマは「土と植物の物質移動」でした。
植物は本当に複雑なことを自然にやってのけるんだな…と驚きでいっぱいの回でした。
植物にとって一番大事なのは「水の移動」
物質移動の中でも特に大事なのは水。その主な理由は「光合成に水が必要だから」そして「水に溶けた肥料成分を吸うため」です。
植物は、土にある肥料成分を「そのまま吸う」のではなく、水に溶けた状態で吸います。つまり、水が移動しないと、肥料も取り込めないということです。
水の移動は2つある:「蒸散」と「転流」
① 蒸散(じょうさん)
水の移動には、「蒸散」という仕組みが関わっています。
水の通り道である「道管」は、茎の内側にある細い管で、葉っぱから水が蒸発するときに動き出します。
ざっくりメカニズムを説明すると:
葉の気孔(小さな穴)から水が蒸発 → 葉に水が足りなくなり「まずい、補充しなきゃ」
→ 根から水を吸い上げ → 茎を通って葉に水を運ぶ
となっています。
根が水を吸うことができるのは浸透圧という「濃い方に水が引っ張られる」という原理を活用しています。たとえば、塩をふったお肉から水分が出てくるあの現象を、根っこも同じく利用しており、土よりも濃い状態をつくって、土中の水を引き上げています。
② 転流(てんりゅう)
「転流」は、葉っぱで作った栄養(主に糖)を、生長点などへ運ぶしくみです。
葉は光合成によって「糖(グルコース)」を合成します。ただそのままだと不安定なので、でんぷんという形で貯めておきます。夜になり光合成が止まると、貯めておいたでんぷんをもう一度糖に戻します。そして根から吸った窒素と合わせアミノ酸を合成し、それを生長点へ送り、実をつけたり、葉を伸ばしたりしているようです。
この「糖を生長点に送る」ために、カリウム(K)が重要で、カリウムを生長点に送り込むことで濃度差ができ、浸透圧の力で糖が流れていくという仕組みになっています。
葉物と実物、それぞれのおいしい時間帯?
蒸散と転流を理解すると、
日中:葉に糖がたくさん → 葉物野菜は昼がおいしい?
夜間:糖が実に送られる → 果実は朝のほうが甘い?
という仮説が生まれました。
この仮説が正しいのか、誰か詳しい方いたらぜひ教えてください!
さて、まだ3回ですが、植物の仕組みを知るたびに「自然って本当にすごい」と感動します。今回は窒素・リン・カリウムが「なぜ必要か」が見えてきました。
カリウムが糖を運ぶしくみを支えていたり、アミノ酸を作るのに窒素が必須であったり、それぞれの役割がクリアになり、ようやく点と点がつながってきた感覚を持てるようになってきました。
次回はオンラインでの講義、そして7月には現地での実習も待っています。
楽しみながら、また一歩ずつ「土」と「生命」のしくみに近づいていきたいと思います。
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