有機転換はどの圃場から始める?失敗しにくい圃場選び3つの条件|先輩農家の判断基準
▼こんなお悩みを持つ方におすすめ
✓ 有機転換を試したいが、どの圃場から始めればいいか分からない方
✓ 大切な圃場で失敗するのが怖くて、なかなか踏み出せない方
✓ 転換の広げ方について、具体的な判断基準を知りたい方
夏の作付けが一段落し、次のシーズンの土づくりに向けて頭を切り替える時期になりました。
今回は、有機転換を始めるときに真っ先に悩む「どの圃場から転換するか」という圃場選びの考え方を、私自身の経験からお伝えします。
有機転換、最初の一枚をどう選ぶか
有機農業を試してみようと考えたとき、真っ先に悩むのが「どの圃場から始めるか」ではないでしょうか。
先輩農家の間でよく聞く「どうなってもいい圃場からやればいい」という言葉は本質をついています。
ただ、それだけでは判断しにくい部分もあるかと思います。
ここでは、私自身の経験をもとに圃場選びの考え方をお伝えします。
転換リスクが低い圃場の3つの条件
私が転換圃場を選ぶ際に意識していた条件は3つです。
①収量が多少落ちても、経営へのダメージが小さい圃場。
②土壌診断を継続的に行っており、化学性の変化が見えやすい圃場。
③連作障害や病害が出ており、A品率改善の効果を確認しやすい圃場です。
逆に「この圃場は急いで有機に転換しない」と決めておくことも大切です。
主力の販路に直結している圃場や、収量の安定が最優先の圃場は、転換の対象から外しておく判断も合理的です。
土台がある圃場は、転換の手応えが早い
「土づくりの積み上げ」がある圃場ほど、有機転換の恩恵を早く実感できます。
長く慣行農業を続けてきた圃場でも、まずは土壌診断でCECや腐植の値を確認し、地力が残っているかどうかを見ることが、最初の判断基準になります。
私が研修を受けていたのは、30年以上かけてぼかし堆肥を投入し続けた、非常に土の状態の良い圃場でした。
この圃場を見ていたため、私は有機への栽培方針の転換をハードルが低いものと錯覚していました。
しかし、実際に自分の圃場で施肥設計を有機に転換してみると、すぐには思ったような効果を実感できず、積み重ねた地力の差を痛感することになります。
面積の広げ方は「成功体験」の積み上げで
私は就農2年目に全圃場の栽培方針を転換してしまいましたが、今思えばリスクが高い選択でした。
1枚の圃場で効果を確認してから、次の圃場へ広げていくのが、リスクを抑えながら転換を進める基本です。
焦らず、1枚ずつ。
その積み重ねが、5年後・10年後の経営安定につながります。
よくある質問
Q1. 有機転換は、どの圃場から始めるのがよいですか?
収量が多少落ちても経営へのダメージが小さい圃場から始めるのが基本です。
土壌診断を続けていて化学性の変化が見えやすい圃場や、連作障害・病害が出ていて改善効果を確認しやすい圃場も向いています。
一方で、主力の販路に直結する圃場や収量の安定が最優先の圃場は、最初の対象から外すのが無難です。
Q2. 土づくりを積み重ねてきた圃場ほど、有機転換の効果は出やすいですか?
はい、その傾向があります。
ぼかし堆肥などを長く投入し続けた圃場ほど、有機転換の恩恵を早く実感しやすくなります。
まずは土壌診断でCECや腐植の値を確認し、地力がどの程度残っているかを見ることが最初の判断基準になります。
Q3. 有機転換は一気に全圃場で進めてもよいですか?
おすすめしません。
まず1枚の圃場で効果を確認してから次の圃場へ広げるほうが、リスクを抑えながら転換を進められます。
焦らず1枚ずつ積み重ねることが、5年後・10年後の経営安定につながります。
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